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黒川温泉を経験した秘湯フリークが訪れる、源泉掛け流しの宿である。お湯が抜群にすばらしいだけでなく、家庭的なサービスと漬け物が特長である。村おこしなど、日本の温泉の一つの方向を示唆している。
第13章 産山温泉・やまなみの予兆 -1-
2011.10.9-10
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13.1 はじめに
産山(うぶやま)温泉は元々温泉地ではなく、温泉といっても数えるほどしかない。池川水源の近くで農業を主体とする村で、昔は「民宿の里」をうたっていた。阿蘇山と久住山の中間で、黒川温泉にも近く、掘れば出そうな温泉であるが、豊富な水源はあって温泉はこと欠いていた。ある民宿「やまなみ」が意を決してボーリングし、1000メートルの地下から平成18年にお湯を掘り当てた。このお湯がすばらしい。無色透明(少し湯の花あり)で約45度、弱アルカリ性(pH9.1)のお湯がふんだんに掛け流されている。この温度で供給すると湯船は自然に41〜42度になる。部屋は11室で宿泊者数は限られるから、お湯がとにかく新鮮で美しい。
緑の林に囲まれた中庭には、鶏が飼育されている。露天風呂の横には囲炉裏が煙を上げている。懐かしい情景再現である。また、地元で採れる野菜類、約30種を漬け物にして朝晩、ともに提供している。これも地元の知恵と文化である。小規模の宿ゆえに家庭的なサービスがうれしい。自噴ではなく、有限資源の温泉を地下からポンプアップし、それを丁寧に使いこなしてお客に提供している。
13.2 エントランス
秘湯の入り口はかくあるべしという奥ゆかさである。緑の林の奥に入り口がある。
・ 宿のエントランス
・ 提灯が美しい
・ 入り口のすぐ手前には川が流れている。この川は池山水源(-2-で紹介)の水が流れてくる。水量は多い。
・ エントランスのすぐ手前右には、余った温泉が流されている。写真ではわからないが湯気が出ている。
・ エントランス右手には手水がある。
・ その横には「田の神様」の地蔵様が座っている。五穀豊穣の神様である。
13.3 館内
館内は右手(内湯と露天風呂の方向)と左手(川縁側)に分かれる。建物は今時珍しくすべて一階である。
・ すべてが磨き込まれて光っている。第一印象が良い。
・ 野草が生け花になっている。
・ 部屋から庭を眺める。緑が美しい。
・ 実はここには鶏が放し飼いされている。3枚
鶏の放し飼の話しを初めて聞いたのは、鹿児島の忘れの里雅叙苑の紹介記事であった。つまり、昔のままの日本の原風景を再現している。動物は動きがあって飽きない。私の家でもそうだが50年前には、庭で鶏を飼うことは珍しくなかった。たまごも採れたからでもある。
13.4 薪小屋と囲炉裏
早速、露天風呂に行くことにする。母屋を出ると左手が露天風呂だが、すぐに薪小屋がある。
・ 薪小屋
・ 薪が大きい。
・ 目の前に標識がある。
・ 露天風呂方向へ歩く。
・ やはり囲炉裏があった。2枚 黒川温泉「山河」や内牧温泉「親和苑」と同じである。この地区では標準装備かもしれないが、それでも歓迎。
・ 中央に囲炉裏があり、先ほどの大きい薪がちょろちょろと燃えている。
・ 燃えているので煙はあまり出ていない。
・ 夜になると一段と風情が出る。
・ すぐに露天風呂がある。左手が「四季の湯」(女湯)、右手が「かぼちゃの湯」(男湯)である(写真は夜)
13.5 かぼちゃの湯
「かぼちゃの湯」は男湯である。こちらが女性用ではないかと思うが、どうしても男湯はこちらで、女湯は「四季の湯」である。
・ 「かぼちゃの湯」の標識
・ 早速、中に入る。中央に巨大なかぼちゃに見える湯船が威張って座っている。
・ 天井は巨大な梁が威張っている。
・ 湯船はコンクリートと岩で固められた湯である。でかい、が、大人は数名が定員であろう。湯船の中は広くはない。外からの光が湯船の底に差し込んでいる。
・ お湯が溢れている。外からの光がすばらしい。湯温がちょうど良い。源泉温度が約45度だから、中に注がれたお湯はちょうど適温になる。しかも弱アルカリ性(pH9.1)なので肌に心地よい。思わず長居してしまう。-2-では四季の湯の内湯を紹介します。・なお、本文と写真は予告なしに改訂することがありますことご了承ください。
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