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たんげ温泉・美郷館の清澄-1-



 「たんげ温泉・美郷館」は林業の村の温泉である。「瀬音の湯」は湯船に敷き詰められた石、差し込む光、すべてが体と心を浄化する。

第19章 たんげ温泉・美郷館の清澄 -1-
English Information : TANGE ONSEN MISATOKAN
2011.12.23-24
もう一つの美郷館(再訪)はこちらへ

19.1 はじめに

 渋川伊香保から国道353号線または県道35号線を西に進めば左手にすぐに伊香保、さらに145号線を進めば長野原町から草津温泉に至る。また、途中、中之条から県道353号線を北に向かえば四万温泉がある。この著名な温泉街群に目もくれずに、353号線から左にそれて反下(たんげ)温泉がある。なかでも353号線は昔ながらの日本の典型的な山里を気持ちよくドライブできる。渋川伊香保インターから約1時間である。

 反下地区は林業を主体とした小集落でこれといった産業はなかった。20年程前に地質調査のための試掘で鉱泉が発見され、さらに深くまで堀削して今の泉源に巡り会った。村起こしの一環として1991年に建設されたのが「美郷館」である。

 林業の温泉らしく、館内は木をふんだんに取り入れ、木の香りのする宿である。日本では木は当たり前であるが、グローバルに見れば、実は木はどこにでもある資源というわけではない。

 宿は18室、風呂は6つある。この他に、露天風呂付きの部屋が一つある。風呂は「瀬音の湯」、「月見の湯」、「滝見の湯」(男湯、女湯)、貸切露天風「桧風呂」「岩風呂」である。美郷館の源泉は41-43度で、湯船に入ればちょうど良い風呂加減になる。冬場は少し加温が必要であるが、源泉掛け流しである。最近36.5度くらいに低下したが加温されて適切に管理されている。pHは8.5のアルカリ性。宿泊したのは12月下旬冬至のころ、お湯は循環で少し加温されている。

 しかし、どの風呂にも共通するが、その加温の度合いが絶妙に良かった。露天風呂ではわずかに高めの湯温に、内風呂はほんの少し控えめに加温してあった。特に、露天風呂は冬場はやはり寒いもの。お湯に浸かると最初の1分くらいは少し熱めかなと思うが、後は、至極適温となる。顔は冷気に触れ、体は暖かい、こんな至福があるだろうか。温泉のない砂漠の国や、逆に氷の国でもこうはいかない。

19.2 瀬音の湯

 美郷館でもっとも大きな湯船である。広々とした内風呂で、まず、窓からの灯りが美しい。加えて最も感動したのは、底に敷き詰められた石である。

・ 全景:屋根も壁もすべてが木の地肌であるから茶色であるが、床も茶色の石になっている。これは木へのこだわりと言える。すべてを木のイメージにしたかったに違いない。
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・ 大きな梁
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・ 壁はスリガラスの窓の上にステンドグラスの窓がついている。
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・ 湯舟の底には石が敷き詰められている。清透なお湯がすばらしい。湯船に浸っていると、背中あたりを程よい温度のお湯が流れてくる。
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・ 窓の明かりが水面に反射してとてつもなく美しい。
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・ 湯の注ぎ口。
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・ 湯船の木枠を越えてお湯が静かに流れ出し、そこに灯りが反射している。湯船のへりには所々に移動可能なまくらがあって、ここに頭を休める。
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・ 底の石が美しい。風情がある。
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・ 木枠の所々に木の彫刻のカニやカエルが配置されている。遊び心である。これは後で触れる木彫専門の方が掘られた者に違いない。
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・ 窓は上下に段で、上はアーチ型ステンドグラスである。黄色を主体とし、緑色と赤色が混じっている。いずれも樹木の象徴であろう。
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 法師温泉「長寿の湯」を知る人には、この「瀬音の湯」はほとんど同じイメージを持つと思う。象徴的なアーチ型の窓、底に敷き詰められた石、設計者は法師温泉をイメージしたに違いない。違いは「瀬音の湯」がより新しいという点である。新しいが故に、木肌の黄茶色が真新しく初々しい。法師温泉は歴史と郷愁を感じるが、こちらは木のぬくもりを感じる。これがよい。

19.3 月見の湯

 午後に到着すると「月見の湯」は昼は女性用の風呂となっている。「瀬音の湯」が男性用に占有されているのでこちらはあきらめるが、後で述べる「滝見の湯」は広くて眺望のよい内風呂が女性用になっている。これは女性に嬉しい。さて露天風呂の「月見の湯」である。

・ 脱衣所を抜けて外に出ればいきなり広々とした露天風呂がある。底は青いタイル張りである。瀬音の湯のテーマカラーは木肌の茶色であったが、ここは、空の色「青」がテーマカラーである。清々しい。
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・ 夕刻や早朝には灯籠に灯りが灯っている。これが美しい。
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・ お湯が注がれているが熱くはない。湯船は他と同様、循環式だが適温が保たれている。
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・ 屋根は半分である。これはどこにでもあるのだがスグレものである。雨と日差しをさけることが出来るし、さけたくない人は、このひさしの外に出ればいいからである。
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次回−2−では「美郷館」の象徴でもある「滝見の湯」を紹介する。


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.31 2011 温泉 comment0 trackback0