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万座温泉・日進館の過ごし方

新宿から往復バス付き1泊2日で休前日11800円(平日なら8800円)、濁り湯のお湯三昧、昼寝、読書、お酒、スキー、思い思いに楽しめる。

番外編(-5-) 万座温泉・日進館の過ごし方
写真累計枚数:2728枚

紹介するワケ

 万座温泉・日進館は標高1800mにある硫黄臭の漂う宿である。「日本秘湯を守る会」ではないし、鄙びた秘湯でもなく、どちらかと言えばにぎやかな宿である(行けばわかります、その意味が)。そんな宿を紹介するのは、過ごし方が自由気まま、選択肢が多く、しかもコスパ抜群だからである。宿の宣伝をするワケではない。だが、東京・新宿から往復バスと一泊ニ食付きで平日ならナント8800円(2名一室、ゆけむり館)、休前日なら11800円である(価格が2倍程度のゴージャスな部屋もあるが)。間違えないで頂きたい、往復バス付きである。冬山は車で行くと冬タイヤやチェーン交換が必要だし、寒いし、事故は心配だし、出不精にはつらいもの。そこで、バスに揺られて、缶ビールよし、寝てもよし、ぐーたら人間には有り難い企画だ。

 ツアーは色々ある。極めつけは平日だが、往復バス、一泊ニ食、リフト一日券(または4時間券2枚)付きで8200円からである。信じてもらえないだろう。宿の宣伝ではないのでこれ以上は自分で調べていただきたい。

過ごし方

 新宿を9時に出発し13時30分頃に宿に到着。チェックインは2時から。翌日のチェックアウトは10時頃、バス出発は15時、新宿着は19時。この間をどう過ごすかが問題だ。一日目は当然風呂だが、二日目の10時から15時までをどうするか。この間、大部屋が開放されていることがポイントで、ここで寝転びながら風呂、酒、読書、昼寝なんでもありで自由に過ごせる。皆さんも思い思いに過ごしている。リピーターも多いようだ。つまり、ふらっと勝手に温泉に連れて行ってもらう、何も考えずに過ごしたい、そんな方々に歓迎されている。館主はこのシナリオを描き、試行錯誤しながら努力している。

 1回目に行った時は、この要領がわからず準備不足であった。2回目はワインと本を持参し、結局、昼寝と風呂で過ごしたし、スキーをした時もある。冬はスノーシュー、夏はハイキングも出来る。ちょっと、都会の気分転換にはうってつけだ。往復、特に帰りを自分で運転すれば結構疲れるが、バスなら寝ていればよく、疲れも溜まらない。ただし、体には硫黄の匂いが染み付いていることに気づく。これもいい!

・ 万座温泉から見る山々 
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・ 宿の裏手
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温泉

・ 「満天の湯」:湯守の方から一番効能が高いと言われた。お湯の量が多く、濁り湯がいい。
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・ 風呂から見る雪景色。
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・ 露天風呂の入口。宿の中の長い通路を降りて行く通路と、外から行くルートがある。
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・ 「極楽の湯」:雪見風呂が最高だ。湯守の方が時々、お湯を調整しに見える。ここに身を任せれば「秘湯」である。
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 この他に大浴場の「長寿の湯」があり、ここはいくつかの風呂がある。濃いめ、薄め、温度も高め温め。硫黄がきつすぎると思う人は最後にシャワーなどで掛け湯をしてあがれば良い。

食事やイベント

 食事は夕朝食ともバイキングである。豪華なものはないが、それなりに満足できる。舞茸の天ぷらがおいしかった。食堂は結構な人出だ。宿の規模が大きいのだ(100室以上)。若い方が多くわいわいとやっているし、ご年配の方も。とにかく賑やかだ。それに、夕食後にロビーでいろいろなショーをやっている。これは参考までに一回は出ることをお勧めする。館主が誰かに任せて温泉旅館業をやっている訳ではないことがわかる。いつもお客の反応を勉強しているはずだ。

おわりに

 秘湯ではないが、自由時間を本当に思い思いに過ごせることがいい。食事やイベントは賑やかなので静かにしたい人は、なるべく部屋と風呂で静かにしていればいい、後は自由だ。とにかく安い。大規模ホテルが常時集客することが出来る顕著な事例である。経営的におもしろい宿だ。お客が多いということは宿は助かるし、お客も価値を認めているのだ。表現は不適切かもしれないが、レストランのマクドナルドのようなものだ。ここで気がついたことは、日進館は温泉のファーストフード(いい意味での)なのかもしれない。万人のもとめるものを手頃な価格で提供しリピーターを増やすという考えだ。日本中で集客に困っている温泉宿の参考になるだろうし、日本の温泉にはまだまだ色々な経営方法があるだろう。多様なお客が多様な温泉を求めているのだから。


日進館
温泉概略データ(代表例):源泉量:550ℓ/分、65.2度、マグネシウム・ナトリウムー硫酸塩・塩化物泉、pH2.6、成分合計1508 mg/ℓ
.28 2012 温泉 comment0 trackback0