fc2ブログ
2012 12 << 12345678910111213141516171819202122232425262728293031>> 2013 02

湯の峰温泉・あづまやと世界遺産-3-


女性用(今回は大きい方)の内風呂は圧倒的な迫力がある。古さと開放感が共存していて、槙の湯船で静かにお湯を楽しむ。

第45章 湯の峰温泉・あづまやと世界遺産-3-
English Information
写真累計枚数:2816枚

45.7 食事

 食事は夕食も朝食も部屋食だ。これは落ち着いて頂けて有り難い。きちんとした食事で、特に熊野牛が美味であった。松坂牛などほとんど食べたことがないからわからないが、松坂牛に似ている!と思わず思ってしまった。

・ 夕食:この後にいろいろと出てくる。地のものが多いから、街中で食べる食事に比べると実に健康的な食事だ。
DSC06175_convert_20121229123940.jpg

DSC06176_convert_20121229124000.jpg DSC06177_convert_20121229124040.jpg

DSC06178_convert_20121229124100.jpg DSC06179_convert_20121229124119.jpg

DSC06180_convert_20121229124139.jpg DSC06181_convert_20121229124158.jpg

DSC06182_convert_20121229124233.jpg DSC06185_convert_20121229131006.jpg


DSC06183_convert_20121229124252.jpg DSC06184_convert_20121229124310.jpg

DSC06188_convert_20121229124418.jpg DSC06187_convert_20121229124354.jpg

DSC06190_convert_20121229124435.jpg DSC06192_convert_20121229124453.jpg

しゃぶしゃぶが実に美味であった。脂のさしが入っているが、くどくなくさっぱりとしている。量もそれなりに多かったが、気にせず残部平らげた。満足感抜群だ。

45.8女性用内風呂(今回は大きい方)

 男性用(今回は小さい方)と女性用(今回は大きい方)の風呂は露天風呂も含めて全部が夜中の0時に入れ替わる。朝まで待てずに深夜に入ってみて驚いた。広い!雰囲気がある!古湯だ。旅館に貼ってあった案内図によると、本来はこちらが男性用だった。しかし、お客の比率で反対になっていたのだ。これは、お互い満足だ。まず、女性は、広い湯船に入れるから女性優遇の好印象になる。男性は、少し小ぶりの湯だなと思っても気づかないし、朝になって広い湯船に感動するという仕掛けだ。
 男性が温泉でお騒ぎする時代はとうの昔に過ぎ去り、今は、非日常の癒しを求めて温泉で心身を休め、お湯を楽しむ時代だ。女性の評価が高くなければ行き残れないし、その方がいいと思う。本来の温泉の時代が始まっている。

・ 圧倒的に広い空間だ。左が大風呂、右がさまし湯だ。
DSC06195_convert_20121229124515.jpg

・ 空間が大きいだけに天井が高く、広く感じる。重厚な梁だ。
DSC06199_convert_20121229124538.jpg

・ 大風呂もスペース十分。
DSC06196_convert_20121229124605.jpg

・ 鏡のように綺麗だ。
DSC06214_convert_20121229124625.jpg


・ 木と石のコンビネーションが独特の雰囲気を醸し出している。
DSC06202_convert_20121229124645.jpg

・ 湯口からふんだんに注がれる。湯船が大きい分だけ湯量も多いようだ。
DSC06213_convert_20121229124723.jpg

DSC06218_convert_20121229124743.jpg

・ 溢れる湯、このあたりが好きな構図だ。「秘湯!」という感じだ。
DSC06226_convert_20121229124801.jpg

・ さまし湯:色がついている。味がある。
DSC06197_convert_20121229124820.jpg

・ 湯口は最近変えたらしく、析出物はなく、パイプから注がれていた。
DSC06204_convert_20121229124840.jpg

・ 析出物は床に出ていた。
DSC06223_convert_20121229124905.jpg

・ こちらは蒸し風呂、男性用より暖かい(たまたまか)。
DSC06206_convert_20121229124928.jpg

45.9 露天風呂

 女性用(今回は大きい方)の風呂は、蒸し風呂も露天風呂もすべてが内湯とつながっている。これは便利だ。男性用(今回は小さい方)の露天風呂は一旦着替えなければ行けないが、こちらはすべてがスルーだ。

・早朝の露天風呂:ほんの少し熱かったが、不思議なもので浸っていると熱さを感じない。昔は熱い湯は苦手だったが、だんだん温泉体質に変わったのかもしれない。
DSC06251_convert_20121229125015.jpg

・お湯は透明だ。宿の前の源泉から引いた湯である。
DSC06252_convert_20121229125044.jpg

・湯口とお湯の溢れる所:結構な量が溢れていた。つまり循環率が高いということだ。
DSC06253_convert_20121229125208.jpg DSC06254_convert_20121229125144.jpg

45.10 アンドレ・マルローとサンティアゴ・デ・コンポステーラ

 フランスの文学者/美術家であるアンドレ・マルローがあずまやを「これぞ日本の宿」と賞賛したとされている。単に日本風情のある宿あるいは鄙びた宿というなら、日本人からみれば乳頭温泉・鶴の湯の方が趣がある。しかし、ここは宿自体もさることながら、マルローの頭の中では熊野本宮大社、熊野古道、槙風呂が渾然一体となって、出てきた言葉だと思う。歴史・文化・自然(温泉)が西洋文明とあまりに違うことに感動したのではないだろうか。しかし、逆に類似することもある。スペインには巡礼の道「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」がある。宗教が世界の価値観だったころ、ヨーロッパと日本は、地球規模で見ればいずれも孤立した文明でありながら、同じような巡礼の道があった。ヨーロッパは荒れた荒野を歩く道、日本は森と山岳のみち、いずれも自然環境は違っても心の求めるものは似ていたのだろう。マルローもそれに気づいていたに違いない。

 そんな類似点や相違違が高く評価されて世界遺産になったのではないだろうか。「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」のサンティアゴとはローマ、エルサレムと並ぶ三大聖地である。1000年以上の歴史を持ち、今も年間数万人が訪れる。フランスのピレネー山脈からサンティアゴまで約800kmある。熊野古道は5本の道があり最大160kmである。スペインでは文字通りの巡礼もあれば、単に歩いてみたいという観光もあって、日本と同じ感覚だ。また、スペインでは巡礼する人はホタテの貝殻を首に下げ、ひょうたんの水筒を持つのが習わしだそうだ。日本から見ても親近感を抱く風景だ。-4-では熊野大社、熊野古道を訪れる。

 現在、熊野古道をすべて制覇するのはかなりの体力と気力がいるが、ちょっとした散策を通して、かつての日本を思い出しながら、温泉も楽しむ、そんな時代になった。湯の峰温泉がその一つなのである。


あづまや
温泉概略データ:源泉量:92ℓ/分、92.5度、含硫黄炭酸水素泉、pH=7.6、お湯の色は季節や時間によって七色に変わるとされている。蒸発残留物=1283mg/ℓ、内風呂男女各1(湯船は各2)、露天風呂男女各2、家族風呂2。
・なお、本文と写真は予告なしに改訂することがありますことご了承ください。
・文章と画像の著作権は著者にあります。許可なくコピー・転載できません。
ブログの全体メニューに戻る

旅休ドットコム・ブログナビゲーター
相互リンク募集・リンク集

FC2 Blog Ranking


にほんブログ村 旅行ブログ 温泉・温泉街へ にほんブログ村
にほんブログ村 旅行ブログ 秘湯・野湯へ にほんブログ村
人気ブログランキングへ
.07 2013 温泉 comment0 trackback0