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渋温泉・金具屋の革新-4-


金具屋の象徴「浪漫風呂」だ。造られた昭和25年当時として斬新なデザインだ。源泉はこの風呂の地下直下から湧き出ている。
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第53章 渋温泉・金具屋の革新-4- 
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English information : Kanaguya

53.7 浪漫風呂

 建物の現在の形は昭和10年代のものだが、昔、金具屋の草創期(江戸時代)には潜龍荘が母屋だったので、当時からその中央にあって、一番古い風呂のようだ。入口付近の風情からレトロだ。浪漫風呂は昭和25年にできた。

・ 洗面場(共用だったと思われる)
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・ 昔の電話と湯たんぽは自由に使えそうだ(冬)
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・洗面場の流し
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・ 流し銅製の洗面器
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・ 照明もレトロ
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・ 脱衣所の中
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・ 風呂の入口
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・ ドアをあけると中央の例の風呂が鎮座している
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・ 奥のステンドグラスが綺麗だし、照明の光が照り返っている。
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・ 中央にある奇妙な形の湯口、なぜか先ほどの洗面器を逆さにした形だ 3枚
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・ トップからお湯が溢れて、一旦下の傘に落ちる。それが再び湯船に落ちる構造だ。思うに、源泉が熱いからさますためにこの二重落下構造にしたのではないだろうか。しかし、ふっと思い起こすとイタリアの噴水に似た構造のものがあった。
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 湯船の温度は丁度良い温度だ。先ほどの逆さ洗面器から落ちる湯だけでなく、湯船の周囲の壁から熱い湯が少しずつ出ていた。それが湯船を適温に保っている。かなりの工夫があると見た。源泉が50℃、pH6.4、12ℓ/分、成分総計が1248mg/kg、中性低張性高温泉だ。理由はわからないが浸っていて心地よいことこの上ない。

・ 天井の換気口から差し込む朝の光、なかなか幻想的だ。
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・ 湯気でもうもうとしているが、入口付近を振り返る
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・ ドアの取ってや窓枠がベンガラ色だ。
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 浪漫風呂は意匠が凝っている。ステンドグラスで外の光に色を付けたり、湯口を変わった形にしたり、遊び心に満ちている。当時のお客も、これにはビックリしたことだろう。

53.8 浪漫風呂の源泉(源泉ツアー(1))

 金具屋では源泉見学ツアーをやっている。朝の8時半から40分程度だ。これは、実に面白く、かつ勉強になる。宿泊する方にはぜひともこちらのツアーもお薦めしたい。4カ所を巡る。最初はこの浪漫風呂を案内頂いた。普段は人がいれないドアを鍵で開けて浪漫風呂の外側に行く。そこから地下に降りて行くのだ。

・ 浪漫風呂の外側:ステンドグラスの窓の外になる。
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・ 足下の地下に降りる。奥の方に長四角の穴があいていて、そこからさらに地下を見ることが出来る。(約3m下)
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・ 洞窟状になっていて、そこにお湯がたまっている。ここが源泉だ。なんと、温泉の生まれたての現場を目の前に見ることができた。これはかなりの感激だ!これが浪漫風呂に供給されていたのだ。直下の源泉をそのまま注いだ浪漫風呂、贅沢な風呂だ。
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もう一つの源泉を紹介する。金具屋の正面の道の対面に使われていない建物がある。その裏手に源泉があるのだ。

・ 建物横の細い路地に入ると湯気が上がっている。 実はこの建物の中には使われていない、源泉掛け流しの風呂がある。
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・ 近くに源泉をくみ出す建物があって、湯気が立ち昇っている。その正体の構造物だ。このコンクリートの桝の中が源泉だ。
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・ 表面にびっしりと塩井析出物がついている。青色や黄色も混じっている。硫化物と硫黄だろう。
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 白い所を取って少し舐めさせて頂いた。渋い味だ。コンダクターいわく「でしょ!これが渋温泉の由来です」。そうだったのか… この源泉は83℃、pH7.9、20ℓ/分、成分総計が1595mg/kg、弱アルカリ性低張性高温泉だ。そして、この源泉は500番台の部屋(つまり507号の陸奥も)の蛇口につながっている。部屋のお湯の蛇口に白く析出していたものはこれだったのだ。この源泉ツアーは絶対オススメです!(人数に限りあり)-5-では貸切風呂、露天風呂と源泉ツアー(2)


金具屋
温泉概略データ:5つの源泉:7.5〜66.4ℓ/分、50〜98℃、pH5.3〜9.2(弱酸性〜弱アルカリ性)、(含硫黄)ナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩泉、成分総計=11199〜1727mg/ℓ(低〜中張性高温泉)、蒸発残留物=1153〜1633 mg/kg、内風呂:大風呂2、露天風呂男女各1、貸切5。
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.13 2013 温泉 comment0 trackback0