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余談54 東山魁夷

唐招提寺に行かなければ見られなかった東山魁夷の障壁画が茨城県近代美術館に登場。これは外せない。
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余談54 東山魁夷 Higashiyama Kaii

 東山魁夷は自然情景の本質をモノトーンの色調で描き出す天才である。教科書で見たことがある「濤声(とうせい)」や「山雲(さんうん)」の実物は唐招提寺御影堂に行かなければ見ることはできない。障壁画や襖絵だから持ち出すことができないので。

 ところが、これから数年間をかけて御影堂が修理されることになり、これらの実物の名作が一時「出張」できることになった。その先は茨城県近代美術館(水戸市)。平成29年4月2日まで公開されている。

 襖絵や障壁画は、建物に埋め込まれているからそれを外出しするのは異例中の異例。唐招提寺を開基したのが中国の鑑真。鑑真は日本からの要請により赴くが、幾たびも苦難にあい、挙げ句の果てには目も見えなくなった。それでも、日本に来て仏教を広める使命感に突き動かされた御霊、これをモチーフに魁夷が10年かけて連作に挑んだ。

・ パンフレット
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・ 展示場の入り口にあった山雲のプリント
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・ 濤声(パンフレットから)
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 ワタクシに感想を言う力はありません。ので、皆さん行って見て下さいな。展示場では製作過程を示す下絵も展示されている。小さな概念図、中型の下絵、割付をした分解部分構成など。なるほど、天才はこのようにして絵を描いていたのか、と納得させられる、にしても膨大な労力。魁夷は、鑑真の情熱に触発されていたにちがいない。

 今回東山魁夷を取り上げたもう一つの理由は、秘湯めぐりで出会った風景が日本そのものの情景だったから。

・ 那須で出会った山雲もどき
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・ 京都丹後半島で出会った濤声、実は魁夷はスケッチ旅行でこ付近(間人:たいざ)を訪ねています。もしかしたらモチーフになったのかも。
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 この絵画群、戻るところはないからしばらく旅を続けるはず。水戸の次は豊田市らしい、どなたか知ってますか??


次回は北海道ニセコの五色温泉です。(Continue to next report)
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.24 2017 未分類 comment0 trackback0