地下の温泉はどうなっているのか?地下を掘って潜らなくても観察できる。それが吹き出す蒸気と噴気。納得です。 ブログの全体メニューに戻る(→Top page) 余談67 小安峡:地下の温泉を観察できるジオパーク 「ゆざわジオパーク」は約1億年前の火山の残骸をまじかに見ることができるスポット群です。温泉なら小安峡温泉(阿部旅館は奥小安峡温泉)、泥湯温泉、秋の宮温泉、ジオパークスポットとしては「小安峡大墳湯」、川原毛地獄、川原毛大湯滝などがあります。
今回紹介する小安峡とは「小安峡大墳湯」のことです。名前の由来は、紹介する写真と動画で一目瞭然です。
国道から高さ約60mを下って、渓谷の下に降りることができます。
・ 渓谷

このような深い渓谷はどのようにして生まれたのだろうか。川の侵食で削られたわけだから、年にどれくらい削られるのだろうか?水自体が岩を穿つのではなく、濁水時の小石が削るだろうから、もし年に1cm削られるとすれば、10年で10cm、100年で1m、1000年で10m、1億年で100m。とすると深さ60mは合点が行く。
動画を一つ。
・ 渓谷の底は緑色の綺麗な渓流になっている。

・ 噴煙をあげる谷底


・ 横の岩から吹き出す湯煙


2つの動画をどうぞ。
これが実は地下の温泉の様子、とは知りませんでした。これまでワタクシは、漠然と温泉は地下に「温泉たまり」か地下水脈の替わりに「地下温泉の小川」が流れている?などと想像していました。
岩(溶結凝灰岩)の隙間に高圧の温泉が封じ込められているらしい。供給は地下と雨水かな?それが蒸気になって吹き出している。特に、この一帯は豪雪地帯だから豊富な水が地下のマグマの残骸(高温岩体)の余熱で温められているらしい。
小安地区の地下は、断裂構造(断層、破砕帯や割れ目)になっているとのこと。そこを、 地下を掘って潜らなくても観察できる。これこそ温泉。地下の様子を見ることができる滅多にないジオパーク。湯気もうもうに驚いている場合じゃないですね!
地熱だらけの地帯なので、地熱発電所もあります。上の袋発電所(東北電力)。地球は熱いわけだから熱が欲しければ地熱発電がいい。でも温泉に影響を与えてもらっては悲しい。ので、そこは慎重に、しかし、地球温暖化防止にぜひとも温泉保存型の地熱発電を。・次回は泥湯温泉奥山旅館。(Continue to next report)
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小安峡