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三朝温泉 旅館大橋

世界屈指のラジウム温泉で風呂上がりに体が本当にほっかほか。源泉は足元湧出という贅沢さ、部屋からの眺めも絶景で食事もいい。

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第162章 鳥取県 三朝温泉 旅館大橋
Tottori prefecture Misasa onsen Ryokan Ohashi
Japanese information: 旅館大橋
English information: Ryokan Ohashi
2021.6.17-18

162.1 はじめに

 全国の秘湯を訪ねています。が、抜けている地域が二つ、中国山陽山陰地方と四国。投宿した宿を日本地図にマッピングしても真ん中が抜けている。なんとかしなくちゃ、というのが、無邪気で本当の動機。

 行くなら名湯に行きたい。そこで、全てが足元湧出という贅沢コースを計画した。3つあった候補のうち岡山県奥津荘は非常事態宣言でキャンセルされ、二つ目が三朝温泉の旅館大橋、次が岩井温泉岩井屋になった。

 三朝温泉は世界屈指のラジウム温泉という触れ込みだ。三朝とは「みささ」と読む。三日目の朝にはどんな難病も快癒する、という言い伝えだ。大胆不敵なネーミングと言わざるを得ない。果たして本当か。

 結論から言うと、たった一泊であったが、体がポカポカになり、軽くなって快調だ。体が今までにない反応をしているのがわかる。これは本物だ、というのが結論です。強く薦められる温泉です。

162.2 宿の佇まい

 旅館大橋は国登録有形文化財になっている。旅館の中の5カ所の建築物が登録されている。贅沢な宿と言わざるを得ない。

・玄関は唐破風で箱根の福住楼と同じ。道路に面した入り口というのも同じだ。川沿いで敷地が横長だから仕方ない。
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・目の前の川は三徳川(みとくがわ)、三朝川ではない。
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・対岸から見ると、川に沿って幾層もの建物が繋がっていて圧巻だ。もしかしたら横方向にどんどん建て増しをしてきた歴史があるのかもしれない。
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・対岸の遊歩道、ボランティアの方が掃除をしたりしていて、眺めだけでなく心も温まる。いかにも蛍が出そうな川だ。宿の方に聞くとそろそろ出る、とのこと。
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・ ロビーは三徳川を前面に見渡せる重厚な造り。
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・ 宿の見取り図、かなり大きな宿であることがわかる。温泉は両端にある。
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・ ここは橋の上になります。
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・ 部屋は窓際にくつろげるようになっている。これは重宝する。だけでなく、今回は露天風呂付きの部屋にしました。これはこの後に紹介します。
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162.3 温泉

・部屋付きの半露天風呂、部屋から一階下に降りたところにある。ので、川が近い。湯船の大きさがちょうど良いし、眺めが素晴らしい。温泉は川沿いこそあれ。
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動画


 次は「せせらぎの湯」、名前通り川に面している。旅館大橋は5つの源泉があり、内3つが自噴だという、これはたまらない。

・まずは右手に内風呂
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・露天風呂の手前に開放型の湯船
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・こちらは露天風呂
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 動画




・湯上りところが広々している。そして、手前には電動マッサージチェアが2台、無料である。(時々有料の温泉があるが、据え付けるなら無料にすべきだ)
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・岩窟の湯、これが大橋の最大の特長だ、ラジウム泉とトリウム泉が並ぶ。脱衣所から一階下に降りる、そこは昔は川沿いだった場所だ、つまり、自噴線の上に湯船と建屋を造った。
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ラジウム泉は左3つで温度が少しづつ違う、右端はトリウム泉。トリウム泉が一番温度が高く感じる。
 
湯船は4つある。写真の通り、なぜか、岩が真っ黒に見える。
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ちょっと不気味だければ、不気味ではない、体を沈めて上がってみると、ポカポカと温まり、汗が出てくる。最初は本当か?と思ったが、思う以上に効能は確実だった。

 さて、なぜこの遅に放射性温泉が湧き出しているのか、これは重要だ。放射性物質が含まれやすいのがかこう岩だ。次の地図は、鳥取県の岩石分布だ。

・県立博物館にて
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 ピンク色がかこう岩、三朝温泉は、写真中央のピンク色の中央くらいである。

 さて、放射性物資というと原子力発電用のウランが頭に浮かぶ。皆さん、昔勉強しましたね、日本には人形峠がほぼ唯一の鉱山でした。人形峠は、三朝温泉のすぐ下(南側で県境あたり)になります。

 つまり、地下では放射性物質が眠っていて、放射分解でラジウムやトリウムが生成している。これが、体の分子を温めるのか?ならばすごいな!

162.4 料理

 旅館大橋の料理長は黄綬褒章を綬章された著名な方でした。過去形なのは今は違うから。料理も相まって旅館大橋を稀有な名湯にしていたし、今もその精神は変わらない。写真は撮り損ねてしまいました。夕食2枚と朝食1枚のみ。
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124.5 おわりに

 山陰地方には歴史ある名湯が多い。なかでも、三朝温泉は高濃度のラジウム温泉。ほうとうに効能があるのだろうか、と最初は思っていたが、予想以上に体が本当に温まり、しかも汗が出るせいか、体が軽くなった。これは本物だ!というのが実感。

 昔は病院がなかったわけだから、温泉そのものが病院のようなもの。ここで命を救われた古の方々は多いにちがいない。温泉恐るべしである。



三朝温泉 旅館大橋(和泉の湯):単純弱放射性温泉(低張性中性高温泉)、34.1 ℓ1/分、57.9℃、pH6.7,ラドン256Bq/kg、蒸発残留物803mg/kg、成分総計874mg/kg、内湯男女1。

次回は鳥取県岩井温泉岩井屋です。(Continue to next report)
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.29 2021 温泉 comment1 trackback0