北海道、人の気配のない山奥の一軒家、二つの泉質の温泉が湧く。清流沿いの黄土色の野天風呂は樹林に生まれた黄泉の国か。・
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全てのレポートはこちら(Go to All report)。第178章 北海道八雲温泉おぼこ荘Hokkaido Yakumo onsen Obokosou
Japanese information:
おぼこ荘2022.10.9-10
178.1 はじめに
北海道は道東が好きだ、殺伐とした原野と手つかずの大自然、秘湯。今回は手薄だった道南に的を絞った。
ワタクシが秘湯に目覚めたのは落部の銀婚湯と那須の北温泉、前者への思いは断ちがたく再訪することにした。
どうせだからもう一つ、これは嬉しい悩みだ、いろいろある。目立ったところでは見市温泉や平田内の熊の湯、そしておぼこ荘だ。二股ラジウム温泉もあって悩ましい。(ほかにもいろいろ)
都合により、今回はおぼこ荘。「おぼこ」とは「世間ずれしていない少女」の意味だが、今回は違う。雄鉾岳という山の麓にあるから。
雄鉾岳は控えめな山だ、なにせ標高が999m、1m足りない、そこが謙虚だ。しかし、山容は地面から屹立した鉾に見える、なるほど!
横道にそれるがこの山、半端じゃないことは見てすぐわかる。壁がすごい、北海道のグランドジョラスと言われているようだ、特に冬山。
おぼこ荘は渓流横の露天風呂の写真がよく出てくる。これを見て今回はここにしました。
178.2 館内
遊楽部川の支流の鉛川の傍にある。
・建物は重厚でとてもしっかりしている。

・ ロビーも広い

・ 部屋はコンパクト、清潔

178.3 温泉
・ 内湯は湯気もうもうでした。

・ 外へ通じるドアを開けて階下に下ります(雪よけの屋根付き)

・ 曇天なのに、渓流の青さが際立つ

・ 目の前に黄金色の露天風呂

・ 少し雨交じりになってきました

・ 反対側から


夕刻に近づくにつれて色が次第にどんよりとしてきた。
野天風呂の圧勝でした。到着した日も翌日も小雨交じり、なのに清流がものすごくきれいだった。四国の仁淀ブルーがあるが、多分、北海道はどこも北ブルーなのだと思う。
178.4 食事
食事のコースが二つあるという。そそられたのは炉端コース、にしました。おぼこ荘は山の中、ですが、八雲町は東に太平洋、西に日本海を有する日本唯一の町、なので、海の幸がメインでした。


写真のとおり、豊富な海の幸、極めつけはアワビでした。踊り焼きという残酷な方法で食す。スミマセン!アワビさん、命いただきました。
アワビというのは、位の低いアワビさんの場合は硬い!でも位の高い(新鮮な)アワビはとても柔らかい、普段はあまり食べないアワビに連れが感動していた、旨い!
・朝食です

178.5 おわりに
北海道の秘湯にはハズレがないようだ。今回も大正解!何と言っても地理的な隔絶さ、その中に湧く源泉、びっくりするような清流の傍に黄土色の野天風呂。
気づかなかったが、町営の保養センターも兼ねている、というか、町営でおぼこ荘もやっているのだろう。
さて、唯一の無念は湯船に浸かると渓流が見えないことだ。なので、時々起き上がって鉛川を見る、これも温まった体を冷気に触れさせて、また湯船に戻るという繰り返し。
露天風呂には大雨の最中に入ることはないが、小雨なら大丈夫だ。雨だれの模様が湯面に描く模様を見ているだけで良い。
そして雨だれという単調で絶えることのない音楽、それを聴いているだけで良い。周囲を見渡すと生き物の気配はなく、自分だけが生きているという不思議な感覚。内湯:ナトリウム・カルシウムー塩化物・炭酸水素塩泉(低張性中性高温泉)、pH6.6、47.4℃、蒸発残留物2459mg/kg、露天風呂:ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉(低張性中性高温泉)、pH6.4、44.6℃、蒸発残留物2959mg/kg、
・次回は北海道上の湯温泉銀婚湯(再訪)。
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八雲温泉おぼこ荘