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姥湯温泉・桝形屋の異次元-1-



福島県・山形県の県境に広がる吾妻山塊の奥深くの一軒家。直接湧き出る源泉を引いた野趣溢れるワイルド露天風呂である。
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第38章 姥湯温泉・桝形屋の異次元 -1-
English Information
 福島市から米沢市へは鉄道なら奥羽本線(兼山形新幹線)がつながっている。JRの駅は「峠」という名前の駅が文字通り峠にあるが、従来線の本数はかなり限られている。ただし、新幹線は通り過ぎて行く。車で東北道なら福島飯坂ICから70分かかる。国道13号線の東栗子トンネルを抜けてすぐを左折し、ここから延々と続く山道が始まる。JRの板谷駅を左手に見て、峠駅の手前からさらに左折する。道幅は一層狭くなり、対向車に出会えばすれ違いに神経を使う。山奥の細道を走ったことのあるドライバーならまあ普通と言えば普通であるが、都会だけの人には少々難儀だろう。地図を見てもかなり狭い道であることがわかる。峠駅から徒歩だと2時間20分も。標高1300m。
 
 吾妻山塊は、東の吾妻小富士や一切経山のある磐梯吾妻スカイラインは福島市になり、こちらには高湯温泉がある。「吾妻屋」と「ひげの家」がある。一切経山から西は山形県との県境で西吾妻山へと尾根がつながり、スキー場の天元台へと続く。この北側の別々の谷筋に、西から新高湯温泉、大平温泉、姥湯温泉、滑川温泉、五色温泉がある。いずれも一軒家の秘湯である。

 桝形屋は秘湯フリークにとって一度は訪れたい秘湯中の秘湯である。崩壊したようむき出しの急峻な山肌の一角に露天風呂がある。荒々しい岩の散積する露天風呂に源泉から引いた透明な湯が注がれている。湯船の中では白濁した青白い色になる。地下つまり地球の源泉と直結したようなワイルド露天風呂が魅力である。言わずと知れた「日本秘湯を守る会」の会員宿である。

38.1 山道を抜って桝形屋まで
 
 JR峠駅近くから左折後、細く曲がりくねった山道をひたすら車で登って行くが、途中、滑川温泉の福島屋があり、手前から左折してさらに奥深くに進む。本当にこの先に温泉があるのか少々不安になりつつ、展望が開けて宿が見える駐車場にたどり着く。

・ 森の中の小道を登る。こんな気持ちのよい道だけでなく、片側は崖になっている所もある。でも、前を向いて正しく運転していれば落ちることはありません。
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・ 崩壊したように見える山肌が見えてくる。下の写真は駐車場から見たもの。砂防ダム、吊り橋、建物が二つ見える。下の建物は自家発電のようだ。奥の一番高い所にあるのが桝形屋の建物である。あんな所まで登って行くのかと思う、が10分くらい。
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・ 吊り橋を渡る。車は通れず、このため宿の物資はすべてゴンドラで運ばれている。
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・ 右の急な道を登って行く。左は崩壊しかかっている。荒々しい。
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・ 急斜面にへばりつくように建物が建っている。山小屋風である。
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・ かなり堂々としている。すべての部屋がこちら側に窓がある。
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・ 宿の右手の山。そこまでせまっている。
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・ 玄関から来し方を振り返る。結構登ってきたな。
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・ 宿の先は、もうさらに急斜面で山肌がむき出している。単なる山崩れの跡かと見まがうがそうではない。温泉があるから。
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38.2 山姥の湯と薬師の湯

 露天風呂は山姥(やまんば)の湯と薬師の湯がある。日帰り客が訪れる人気の露天風呂である。9時半から3時半までが日帰り客の時間だが、9時過ぎには一番に入りたい人がすでに宿に到着している。後ろからもボチボチと人が登ってくる。人気があるのだ。宿の建物から山の方に歩き、小さな橋を渡ると道の両脇に露天風呂がある。宿泊すれば比較的、人はまばらだ。

・露天風呂は下の写真では手前側と奥側に二つある。手前が薬師の湯、奥側が山姥の湯でいずれも混浴だ。手前の薬師の湯が大きく見えるが、山姥の湯の半分程の大きさだ。
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・ 上の方から見るとこんな感じ。この写真でわかるが、左の薬師の湯は露天風呂は底が透き通って見えるが、右の山姥の湯は白濁している。また、薬師の湯には服入れが置いてあるだけで、山姥の湯は男女別の脱衣所になっている。両方とも女性はバスタオルまたはゆゆ着OKである。そのまま行き来してもよい。左端には宿が見える。
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・ 対岸の崖。崩れてこないか心配になるが、相手は岩盤である。
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・ 山姥の湯から上を見ると奥の谷筋が見渡せる。谷筋にはすでに白濁した水が滝のように上流から流れ落ちている。崖は急峻だ。
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・ 湯船は大きい、20人くらいはゆったり入れそうだ。中央に岩が3点。とんがっているのは、この山々のイメージを出しているのだろう。湯船の中に身を任せると、見上げる岩峰群と岩肌が目を覆い、ワイルド感が一層高まる。何かしら地獄のような風景の中の天国である。
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・ お湯の注ぎ口は硫黄で黄色に変色している。
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・ お湯はふんだんに注がれているが、これ以上多く注ぐと温度が高くなりすぎるだろう。逆に冬は水量を多くしているはずだ。
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・ 人が映っているが、大きさはこれでわかる。
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 3時半になると日帰りの方々は帰るので、人がまばらになる。お湯の温度は体感温で43度。やや高めなので、長く浸っている人は多くない。それで、回転率が上がり、人数がまばらになる。お湯はとてもきれいで、肌触りもさっぱりしている。薄青白い、硫黄系の色と香りがたまらない。硫黄のシンプルな香りである。吾妻山塊の東にある高湯温泉と泉質は似ているようだ(同じ山だし)。

 成分について一言。前回レポートした日景温泉は、薬のように濃厚な香りだった。成分を見ると、蒸発残留物は日景温泉では8714mg/l、枡形屋では831mg/lで約1/10、濁っている割にこちらは成分が薄いからさっぱりしている。夜は気温が下がるので、湯温も心持ち下がっていたような気がする。岩山を見て、なにか空間も時間も異なる異次元の世界のように思えてくる。そこが姥湯のアドバンテージだ。

 桝形屋をどのように分類するかはたと困った。テイストはまさにワイルドだが、この個人的ブログで分類する「野湯(Wild Hitou)」とは、宿に併設された露天風呂ではなく、あくまで、簡易の脱衣所はあってもほぼ野ざらし状態の源泉湯貯まり、とい感じである。つまり桝形屋は野湯ではない。が、山姥の湯と薬師の湯はあまりにワイルド!なので、例外的に「野湯」の所にしばらく入れておくことにしたい。今、野湯には一つもないので寂しいのである。野湯の報告が出来るようになったら、また、居場所を考えます。次の-2-では他の露天風呂と内湯等を紹介する。


温泉概略データ:自噴源泉6カ所、内一カ所を使用、単純酸性硫黄泉、源泉泉温51度、pH=2.5、蒸発残留物=831mg/l、内風呂男女各1、露天風呂3(混浴2、女性用1)。
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