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奥鬼怒温泉郷・加仁湯の雪見風呂-5-


アゲハチョウが平家の家紋であることを初めて知った。今でも通じるモダンな紋だ。この紋は他の地域の落人の里にも共通したことだった。

第46章 奥鬼怒温泉郷・加仁湯の雪見風呂-5-
English Information

46.10 館内

順番が逆になったが館内を紹介する。建物が現代風だが中は山奥にふさわしくなるよう工夫されている。

・ 夕刻の玄関:この時間帯に灯りのともる提灯を撮るのが趣味だ。
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・ 入口の右手にはロビーになっているが土産が沢山並んでいる。
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・ 左手にある囲炉裏部屋:奥の方から鹿の剥製がこちらをうかがっている。
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・ 熊の毛皮の敷物が4枚、山奥の雰囲気が出ている。
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・ 囲炉裏の火:これは炭だ。木を燃やすと煙が出るから炭にしている。ちょろちょろと燃え続けて、座っていると気持ちが和らぐ。
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・ 壁一面に、いろいろな動物の剥製がお出迎えだ。
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・ まずは傘をかぶった熊さん:ご愛嬌だ。
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・ かもしか:端正なやさしい表情だ。おだやかな方に違いない。
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・ 生きているキツネ、のようだ。目つきがするどく敏捷な感じが出ている。
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・ 廊下で一人静かに瞑想していたキジさん。ファッションがすごいな。よくよく見ると超モダンと言うべきだ。
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46.11 揚羽蝶(アゲハチョウ)

 さて本題に入る。囲炉裏部屋には本物の鎧(よろい)が飾ってあった。館主によれば、平家由来の鎧らしい。館主いわく「その証拠にアゲハチョウの紋章がついています」と。古色蒼然とした鎧に目を取られて気づかなったが、確かにご紋がある。

・ 鎧(甲冑):素人目では相当な価値がありそうだ。
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 余談だが、スペインの知り合いが滞日中に鎧を買った。一目惚れだった。「欲しい!高い!欲しい!」の連続でやっと決心して買ったそうだ。ついでに石の灯籠も。外国の方からみると、相当エキゾチックな感じがするらしい。映画でも日本を象徴するものとして時々飾られている。その友人は温泉も大好きな日本びいきだ。

・ 頭のところにある丸いマーク(ちょっとピンぼけ)、確かに蝶の紋だ。
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・ 他の所にも蝶のマークがある。蝶はアゲハチョウ、雅だ!
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 そういえば、至る所に「蝶」の紋章があったことに気づいた。次の写真は、本館入口玄関のマットレスである。
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 実は、最初、館内に足を踏み入れた時には、カニ湯だから「カニ」のマークだろうと、なんとなく思っていた。しかし、再度よく見ると、どう見てもたしかに蝶である。これはアゲハチョウである。この紋は実は平家の紋である。大胆にデフォルメされてあでやか、かつモダンだ。現代でも充分通じるデザインと思う。この一帯は川俣温泉など平家落人の里で、館主も平家の分家に当たるそうである。平家の紋であり、館主の紋でもあるとのこと。なお、玄関のマットレスの紋には丸で囲ってある。家紋を足で踏ませるのは忍びないと、丸で囲って「マーク」にしたとのこと。

・こちらは浴衣
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・こちらは納豆
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 旅館で納豆は定番だ。ここの納豆は「平家納豆」と書かれていて、やはりアゲハチョウの紋章がついていた。実は、館主の従兄弟の方が納豆を造られているそうだ。海苔にもアゲハチョウがいた!ここまでくると印象に残らない訳には行かない。

・こちらはまんじゅう
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 そこで、今回も大脱線する。実は年末に偶然、宮崎県椎葉村からお土産をいただいていたことを思い出した。椎葉村も平家落人の里で有名だ。そのお土産はまんじゅうだ。

・ 宮崎県椎葉村の「平家ろーまん」というまんじゅうだ。
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・ 二つを並べてみる。模様は同じだ!
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・ 「平家ろーまん」のしおりを探すと赤い紋が鮮やか!本当にビックリ。
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 なんということか、アゲハチョウの紋は平家全国に残っていたのだ。800年も。ここまで生き残ればいつまでも生き残るだろう。すごいことだ。宮崎県椎葉村も平家落人の里として有名だが、実は、椎葉村のマンホールの紋章はこのアゲハチョウだそうだ。

 帰って調べたことが、平家とアゲハチョウの紋章の関係だった。実は平家以前から。蝶の紋章は日本で多く使われていて由来は海外説も含め諸説があっておもしろい。興味のある方は調べてみてはいかが。

 ところで、平家がアゲハチョウなら源氏はセミか?カブトムシ?と思いきや、笹竜胆である。「ささりんどう」という。リンドウの花と葉をかたどったもの。普通、三花五葉で、葉を笹に似せているのでいう。村上源氏の定紋である。秘湯だけでなく日本の理解も深まった有意義な旅であった。

46.12 おわりに

 加仁湯は、元々は内湯の他は二つの野天風呂しかなく、建物の増設と、お客の要望に応えるべく次々と野天風呂を増やしていったのだろう。ここまで増えると、どこもいつも空いている感じで、館主のシナリオに従い、思う存分湯を楽しめる。一軒家の秘湯、野天風呂天国にしたかったに違いない。館主はおそらく湯治客にまったりとくつろいでほしいと思っているのではないかと想像するが、お客も多いので建物を丈夫に造り、人数に合わせて貸切風呂も充実させていったのだろう。滞在中、子供が野天風呂ではしゃぐ姿を見て、この子供たちは加仁湯で洗礼を受けて一生の思い出を造ったに違いないと思った。

 館主は、また、お客の要望を極力、先入観なしに取り入れていると思う。その証拠に、加仁湯の経営哲学は「お客は株主である」と書かれていた。株主であるから要望は取り入れなければならない。それゆえか、私の好みではないが「カラオケボックス」もあった。個人的にはいずれは撤去されるのではないかと予想する。秘湯風情と平家の里を守り抜りぬかれることを期待している。ここは貴重な秘湯だから!


加仁湯
温泉概略データ:源泉量:5本で約300ℓ/分強、46〜64℃、含硫黄塩化ナトリウム炭酸水素泉、pH=6.3〜6.7、蒸発残留物=約900〜1500mg/ℓ、内風呂男女各1、露天風呂女1、混浴2、岩風呂1、貸切4、ロマンの湯(きき湯)5。
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