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渋温泉・金具屋の革新-2-


斎月楼と大広間は国登録有形文化財である。建造された6代目館主の独創性に圧倒される。館内の革新的造りに驚きの連続だ。
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第53章 、渋温泉・金具屋の革新-2- 
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English information : Kanaguya

紹介の前に-1-でも述べた全体配置の写真をもう一度。斎月楼と大広間は中央部である。
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53.4 国登録有形文化財

 およそ80年前に金具屋の原型が完成した。国登録有形文化財の斎月楼と大広間だ。夕刻5時半から30分ちょっとの館内紹介ツアーがある。これを9代目(若々しい方)が自ら紹介する。自分自身のルーツの話でもあるから、説得力があるだけでなく、説明もわかりやすい。沢山説明して頂いたが、その一部をご紹介。

・ 9代目の解説が始まった。こちらから見て右の写真が建設時の骨格だ。80名程度の方々が写真に写っているらしい。極めつけは、当時としては珍しい4階建ての建築だったこと、そのため、4階までを貫く長木(20mの杉)が13本使われたという。
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・ 斎月楼の入口:-1-で紹介したように、建物の中に街を再現しようとしたもの。
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・ 階段:国登録有形文化財の看板がかかっている。2階に上がると床に埋め込まれた水車の輪切りが目立つ。当時、用済み後の水車の一部をリサイクルしたものだ。リサイクル建築の走りに違いない。
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・ ここの階段はタイル張り。階段の一部は水車の軸が再利用されている。
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・ 階段へ登る天井がアーチ形になっている。
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・ ここにも水車の一部が使われている。
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・ 4階まで貫く柱には釘が使われていない。木組みだ。右は壁に埋め込まれた水車の一部。
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・ ここにも水車の一部がデザインとして利用されている。ここまでくるとインテリアは「リサイクルインテリア」と呼んでいいと思う。私個人としては、この発想は、相当な独創性だと思うし、現代にも通じるものだと感じ入った。新しいものが「善」とされていた時代に、古き良きものの記憶を形として埋め込んだのだから。「金具屋の革新」としたのはそんな理由だ。
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・ 廊下や通路もかなり凝った意匠だ。壁のベンガラ色がモダンだ。館主によると、ベンガラ色は当時、九州で使われていたらしい。6代目が全国の旅館を巡って、この色を採用したのではないか、とのこと。(ベンガラ色の壁は、あの北温泉でも印象的でした)
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・ こちらは格子だが、いろんな格子がある。最初は富士山だ。実はこの上に照明があって、それは富士山に昇る月をイメージしたものだという。
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・ 番傘
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・ 家紋の三つ柏
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・ 再び富士山
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 次は、大広間だ。ここは7階に相当するが、7階建ての建築ではなく、斜面に立てられたものだ。中央の居人荘のエレベータ(後で追設された)で昇って大広間に建築に移動した。

・外から見た大広間建築の外観。
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・ 100畳以上の大空間、食事処として今も利用されている。文化財で食事をするのは贅沢だ。
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・ 天井の端が曲線になっているモダン。
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・ 天井の圧倒的直線美。四角の太めの格子の中にさらに細かな四角模様が施されている。豪華な意匠であるが、実は天井に使われていた一枚板が入手できなくて造ったものだという。豪雪で屋根がつぶれた後に再建されたものだ。
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・ 途中の階段の絵と劇をする台の背景
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・ 壁にかけられた絵の一部、なかなかすばらしい。 DSC00108_convert_20130511184140.jpg

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 金具屋は「源泉と建築と歴史の宿」を標榜している。その建築と歴史について紹介した。館内ツアーは20名程度が参加され盛況であった。私も皆さんもビックリの連続で満足だった。何も知らなければ「珍しいね」「変わってるね」程度で終わるものが、歴史を知ると俄然面白くなる。館主は、そんな歴史を知ってほしかったのだ。流れる時間、歴史の一部として今があること、そして、今回は過去を振り返っているが、実は、将来を見据えているに違いない。-3-では鎌倉風呂を紹介。


金具屋
温泉概略データ:5つの源泉:7.5〜66.4ℓ/分、50〜98℃、pH5.3〜9.2(弱酸性〜弱アルカリ性)、(含硫黄)ナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩泉、成分総計=11199〜1727mg/ℓ(低〜中張性高温泉)、蒸発残留物=1153〜1633 mg/kg、内風呂:大風呂2、露天風呂男女各1、貸切5。
・なお、本文と写真は予告なしに改訂することがありますことご了承ください。
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