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乳頭温泉・妙乃湯の創意-2-

男女別の内風呂と露天風呂、それに貸切露天風呂もある。狭い空間を賢く利用した配置だ。中でも銀の湯・喫茶去の静寂がすばらしい。
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第65 章 乳頭温泉・妙乃湯の創意-2- 
Chapter 65, Section 2 : Akita prefecture, Nyutou onsen Taenoyu-2-
English information : Taenoyu

65.3 金の湯・岩風呂と銀の湯・喫茶去 (outdoor and indoor spa)

 妙乃湯の湯は「金の湯」と呼ばれる赤色の湯と、「銀の湯」と呼ばれる無色透明のぬる湯がある。源泉温度は金の湯が85.6℃で酸性、銀の湯が30.0℃で中性である。湯船の温度は前者が42℃弱、後者が41℃弱であった。男女別々にこれら二つの湯船があり、一方は、金の湯・岩風呂と銀の湯・喫茶去、他方は銀の湯・妙乃湯と金の湯・寝湯(檜風呂)である。お互いが午後8時に一回だけ完全に入れ替わる。したがって、正しくは男湯、女湯という区別はなく、当日は岩風呂と喫茶去が男性用だった。

・まず全体の配置図を。写真の右側が金の湯・岩風呂と銀の湯・喫茶去、左側が銀の湯・妙乃湯と金の湯・寝湯(檜風呂)である。それぞれに独立シャワースペースが4つある。左右両者の出口から、混浴の露天風呂に出る仕組みだ。この他、貸切の銀の湯が一つある。合計7つだ。
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・ いきなり露天風呂の岩風呂だ。つまり、一旦外に出る、というのが他には例を見ない。湯温はワタシの適温よりわずかに熱めに感じるが、浸ってしまえばすぐに慣れる。
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・ 銀の湯の喫茶去(きっさこ)は一つ上のフロアーにあるので階段を登ってゆく。中は実に静かな空間である。お湯が静かに溢れる佇まいがいいだけでなく、やや温めで落ち着くので大抵先客が静かにいらっしゃる。底には小石が敷き詰められていて、これまた感触がいい。
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 喫茶去(きっさこ)とは禅語のことで喫茶店の由来でもある。ここで「去」は去ることを意味しておらず、「喫茶去」とは「どうぞ、お茶でも召し上がれ」という意味で、茶道家にも人気のある言葉だが、無心の境地も意味するという。まさに、この銀の湯の喫茶去はこの無心の境地を楽しんでもらうための空間だ。見たとたんに、そして浸ればわかります。

・ 注がれる湯は、心なしか粘性があるようで、お湯の中にスーっと入っていく。ついつい長湯をしてしまう心地よさ。
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65.4 銀の湯・妙乃湯と金の湯・寝湯(檜風呂) (Indoor and outdoor spa)

・ 夜八時を過ぎると、男性は左側のコースとなる。まずは銀の湯・妙乃湯。内風呂から始まるので普通だが、外に露天風呂・金の湯・寝湯(檜風呂)が見える。
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・ 薄暗くてしっとりした空間だ。
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・ 横には仕切られた洗い場が4つある。これは二つの意味でいいと思う。最初の利点は、シャワーのお湯が飛び散らないこと、二つ目はスペースを取らないこと。敷地の狭さをこの工夫で乗り切っている。
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・ 外に出ると寝湯(檜風呂)だ。背もたれと枕が三つある。これが気持ちよい。
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・ 外からは内風呂も見える。
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・ 朝になると、天井から空が垣間見える。実は雪も見えるし、その雪が舞い込んできて、それが結果的に露天風呂らしさを演出している。
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・ この先には混浴露天風呂が繋がっている。外気にふれるので、普通なら床が冷たかったり凍っていることもあるが、これを防ぐ為に、温泉の湯が流されている。これは心憎い配慮で、工夫の勝利である。
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65.5 貸切露天風呂・やわらぎ (Private outdoor spa)

・ もう一つが貸切露天風呂の銀の湯の「やわらぎ」だ。30分単位の予約制である。少し温めなのでついつい長居したくなる。
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・ お湯は実に透明である。この写真で見ると、お湯がないように見えるくらい透明だ。
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・木枠がいい。コレくらい年期が入っていると鄙び感が出る。
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・ さらに景色も抜群だ。しんしんと、そして時には風とともに小雪がふわ〜っと舞って行く。時々目に入るランプの灯りが暖かい様を見ながら、次第に放心状態に陥っていく。
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 金の湯は源泉が高温だからこれは何らかの工夫をして冷ませば良い。しかし、銀の湯は30℃だから常時加温することになる。20℃以下が多い他の鉱泉では、風呂は24時間でなく大抵、夜はクローズする。しかし、妙乃湯は滞在するゲストには24時間の風呂を満喫してもらうべく常時加温している、その心意気に感謝!ぬる湯好きには貯まらない配慮だ。

 そして狭い空間を最大限利用していることに注目したい。必ず二つの源泉を内湯または露天風呂に引き入れ、男女別の空間から混浴露天風呂へと導く導線が見事だ。この配置を決めた時には、スペースが足りなくてかなり苦労したのではと想像するが、創意で解決している。館主は結果的にその苦労も楽しんだ、とお見受けした。内湯の狭さを感じさせない為に、照明はやや暗めにしてあって、すべてに意図がある。

 お湯もいい。金の湯は少しがつんと来るインパクトがあるが、銀の湯はきわめてマイルドで温和だ。この対照もなかなかのものだ。さあて-3-では混浴露天風呂に行きます。


妙の湯:金の湯:酸性—カルシウム・マグネシウムー硫酸塩泉、源泉85.6℃(湯船42℃)、650ℓ/分、pH2.9、蒸発残留物1055mg/kg、銀の湯:単純泉、源泉30.0℃(湯船41℃)、170ℓ/分、pH6.8、蒸発残留物279mg/kg。

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.06 2014 温泉 comment0 trackback0

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