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湯河原温泉・オーベルジュ湯楽-5-

都会から近いわりに落ち着いた昔ながらの温泉街だ。オーベルジュだけでなく個性溢れる宿の出現を心待ちにしています。
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第69章 湯河原温泉・オーベルジュ湯楽-5- 
Chapter 69 section 5, Shizuoka prefecture, Yugawara onsen, Auberge Yuraku -5-
English information : Auberge Yuraku

 湯河原温泉の開湯の歴史は古く、1200年前の万葉集にも歌われている。「足柄の土肥の河内に出づる湯の世にもたよらに子ろが言はなくに」(「足柄の土肥」とは現在の湯河原)。歌の意味の説明は面倒なので省略しますが、娘(子ろ)との恋心の不安を温泉の湧き出る湯のゆらぎで表現している。昔から名湯であることを物語っている。そして、今の温泉街はどうであろうか。

69.6 湯河原温泉街 (Yugawara onsen town)

 夕刻に温泉街を散策した。千歳川の両岸に古い旅館がひしめき合っている、その佇まいがいかにも古い温泉街である。しかし、一部の古い旅館は休業していた。

・ 街の中央を立てに貫くのが千歳川、その両岸に旅館とホテルが連なる。
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・ 水量は豊富で整列だ。川の音と古い温泉街はいつもセットだ。左下の小さな滝のような流れが魚道(魚が遡上できるような階段状の小滝)です。小さな川なのに、魚にもやさしい街。
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・ 赤い橋が架かっている。なぜ古い橋は赤いのだろうか?
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・ 橋の向こうには「富士屋」、素晴らしい旅館があるが休業中である。総じて、向こう岸の旅館が寂れているようだ。風情があるのに残念だ。
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 湯河原温泉はロケーションと湯量からして、工夫次第で間違いなく復活すると思う。障害は、旅館の数の多さかもしれない、何か新しいことをしようとすると数が多くてまとまらないのかも。民主主義は多数決だけで動く訳ではないから。一方、九州の黒川温泉は数がほどよいだけでなく、団結力と情熱の勝利だ。権威から遠い方が革新は静かに進むもの。

・ 小道の両側にも古い宿。唐破風の玄関がいい。
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・ とても立派な上野屋。
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・ こちらにも昔をしのばせる旅館。
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・ 川縁の街灯が灯ってきた。そろそろ帰る時間だ。
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・ 街の所々に源泉の湯煙が上がっている。湯量が豊富なのだ。
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・ 斜面に沿って狭い路地が続いている。街が栄えていたので、旅館が斜面を登って建てられたのだろう。
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・ 温泉街を縦につなぐバスがひっきりなしに走っているあたりが、まだ、この温泉街が生きていることを物語っている。
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 湯河原温泉街は歩けばその良さが一段とわかる。お客は多いというわけではなく、少し寂れつつも根強い支持が残っている。やはり、温泉街は旅館がいい。熱海になるとホテル風の歓楽街になってしまい、気が引けてしまう。ホテルの温泉に行って何がいいのだろうかと、ついつい思ってしまう。一方、湯河原は落ち着いた静かな大人の癒し空間だ。秘湯ではないが紹介したい温泉。

 東京から近い湯河原で、古い温泉旅館が休業しているのがもったいないと思う。古き良き宿で、湯煙の中、木の湯船に浸ることができ、控えめな料理をリーズナブルに出して頂ける宿があれば、お客は復活すると思う。

 これからの高齢化がますます進展する中で、需要は続くと思うし、海外の方も喜ばれると思う。モダンなホテルは所詮、世界中どこでも同じで、ホテルとはそういうグローバルスタンダード(どこでも同じサービス)がコンセプトなのだ。それゆえ、ホテルと違った個性とおもてなしに溢れた(気取らない)和風旅館ならば、その個性がホテルの対極で一層引き立つのではないか。

 温泉の良さは普遍的であるから、お年を召された方々だけのものではなく、体にも心にもいいのだから若い方にも受け入れられている。需要は間違いなくある。これに対して、一般論として他の温泉旅館側の工夫が足りなさ過ぎる。その中でオーベルジュは頑張っている。

 話はまったくそれるが、50年以上前の日本の街は、八百屋、魚屋、肉屋、雑貨屋、床屋、銭湯で成り立っていた。それが、次第にダウンタウンの百貨店、デパートになり、ここ10年間はコンビニが新しい小売り形態で頑張っている。デパートからコンビニへの流れは、コンピュータのメインフレームから個人パソコン、そしてタブレットや携帯への流れと似ているようだ。つまり、時代は変わるもの。

 温泉にはこんな変化はない。しかし、個性を競う一つの例がオーベルジュだ。そして温泉旅館はもっと色々な革新的な形態はあると思う。アイデアはあるが斬新すぎるのでここでは省略。それに未来を予見してバックキャストして、今どうするかを考えることもできる。

 総括:オーベルジュ湯楽は檜風呂、露天風呂、料理の3点セットが際立っている。


オーベルジュ湯楽(湯河原第17号源泉):ナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩泉(低張性弱アルカリ性泉)、湯量約70ℓ/分、77.2℃、pH8.7、総成分量  mg/kg、内湯2、貸切露天風呂2。

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