2017 08 << 123456789101112131415161718192021222324252627282930>> 2017 10

奈良田温泉・白根館-1-

山梨県、南アルプスの山塊の奥深くに奈良田温泉がある。ここまでの道のりがすばらしいが、奈良田には悲しい歴史もあった。
ブログの全体メニューに戻る(→Top page)

第76章 奈良田温泉・白根館-1-
Chapter 76 section1, Yamanashi prefecture, Narata onsen, Shiranekan -1-
English information:Shiranekan

 白根館はお湯がいいという評判の宿、でも、少々遠い。南アルプスの山塊の奥深くまで行かなければならないので、車があれば大きな問題はないが、バスなら駅から結構かかる。しかし、行く甲斐のある宿だ。見延町から県道37号を早川に沿って約1時間で奈良田の集落に着く。

76.1 奈良田まで、途中で蕎麦を食す (way to Narada)

 早川沿いの県道37号は素敵な道だ。両脇の山から落ちる急峻な斜面の間が早川で、ここに沿って舗装道路を走る。直進過ぎず曲がりすぎず、急な登り道でもなく、運転が好きな人はたまらないだろう。この地域は山が急峻なため、雨で土砂崩れが起きやすいようだ。所々で道路工事のため片側通行になっている。奈良田まで数カ所信号付きの停止がある。

・ 途中の風景、川幅はまだ広い。右奥の家並みは早川の集落。
DSC07812_convert_20140706101008.jpg

・ 早川大橋
DSC07814_convert_20140706101047.jpg

・ 曇天で、山なみの上半分は雲がたなびいている。どこでも見る風景だが、日本ならではの風景だ。
DSC07813_convert_20140706101028.jpg

・ 橋の傍らに早川大橋近くに、そば処「アルプス」がある。
DSC07816_convert_20140706101105.jpg

・ その日はお客が多めの割にお店の方が少なかったようで、注文後おおむね1時間待って蕎麦が出て来た。変な表現だが、ぷりぷりのざる蕎麦。
DSC07817_convert_20140706101123.jpg

・ とろろと山菜入りの冷蕎麦。
DSC07819_convert_20140706101141.jpg

・ 天ぷら。ここは人気の蕎麦屋らしい。
DSC07820_convert_20140706101158.jpg

・ 蕎麦屋からさらに北上する。山塊は次第に急峻で川幅も狭くなってくる。橋を渡りながら進む(これは翌日の晴れたときの写真)。
DSC08013_convert_20140706101217.jpg


76.2 白根館に到着 (Ryokan building)

・ 白根館に到着した。奈良田の10軒程度の集落だが、白根館は道路沿いに登場。ここまでの山道約1時間が素晴らしかったし、こんな山奥に集落があるとは。
DSC07884_convert_20140706101234.jpg

DSC07880_convert_20140706101251.jpg

・ 横の道路に車も人もほとんどない。
DSC07984_convert_20140706101323.jpg DSC07985_convert_20140706101346.jpg

・ 七不思議の湯 白根館とある(七不思議)。一段高くなってる。
DSC07879_convert_20140706101414.jpg

・ 階段を登ると玄関。
DSC07888_convert_20140706101446.jpg

・ 綺麗な階段と脇の植栽が綺麗だ。ワタシの好きな風知草(ふうちそう)がある。
DSC07886_convert_20140706101509.jpg DSC07890_convert_20140706101532.jpg

・ 「日本秘湯を守る会」の提灯がお出迎え。
DSC07889_convert_20140706101554.jpg

・ 道路の反対側は川原になっている。こんな上流がなぜ、というと、ダム(中央奥)があるから。西山ダムという。
DSC07987_convert_20140706101617.jpg

 余計なハナシだが、ワタシにとっての不思議はこの川原(土砂)。ダムは水を貯めるものであって、土砂を貯めるものではない。そんなことは誰でもわかっているがなぜ?と考えてみたらダムはいつかは土砂で埋まることにはすぐ気づく。上流から雨で土砂は必ず流れてくるから。おそらくダムには寿命があるはず。

 でも、このダム、あえて、昔あった奈良田の集落を湖底(今は土砂の底)に沈めてまでして60年前(1953)に造ったもの。少し早すぎない??たった60年で埋まるのなら造らなきゃよかったのにね。ダムが埋まる原因は土砂なら考慮されているが、山塊崩壊はもともと考慮されていないのだろう。豪雨や台風など、天候の変動幅が大きくなることは、地球温暖化の影響として知られている。地球は怒っている。

 沈んだ奈良田の集落は、残っている写真によると素敵な集落だった。孝謙天皇が訪れた時に「まるで奈良のようだ」とまで言われて「奈良だ」→「奈良田」となったとの言い伝えがある。(孝謙天皇は武天皇の皇女で唯一の女性天皇。およそ1250年前の758年にこの地を訪れ20日間の湯治で病を直したと記録されている。)(さらに、余談:天皇でなければ間違いなく大河ドラマの主人公になれる、波乱の人生だった)

DSC07894_convert_20140706101636.jpg

 日本の原風景が一つまだ残っていたのに、と悲しい気持ちになった。後の祭りとはこのことだ。人知の及ばないことはある。でも日本の(傲慢な)公共事業(町の道路の縦割り行政とおぼしき繰り返し掘り返し等や、護岸を造った後に、自然本来の姿に近いビオトーブを造ったり)は、人知が及ばないのではなく、明らかに知能が足りない。

 湖底に沈んだ後、ボーリングして1978年に地下212mからお湯を掘り当てた。元々、集落には「洗濯池」という温泉の湧き出ていたところがあった。そこで、1997年には、現在の共同駐車場あたりから、かつてあった洗濯池あたりをめざして斜め堀りして地下約500mから温泉が出た(館主談)とのこと。(このお湯は七色に変わるので七不思議の湯、という。)

・ ハナシを戻してこのあたりの風景について。花はどこにでも咲く。
DSC07882_convert_20140706101657.jpg DSC07883_convert_20140706101716.jpg

・ あのダムも霧がたなびけば美しい。
DSC07979_convert_20140706101735.jpg

・ 白根館と山並み(翌日の晴天時)
DSC07991_convert_20140706101820.jpg

・ 雲が沸き立つ風景を。「夏休みの始まり」っていう感じだ。
DSC07982_convert_20140706101840.jpg

DSC07981_convert_20140706101904.jpg

DSC07983_convert_20140706101925.jpg

 ここから見える山並みはまだ序の口で、さらに奥にはここ(標高約800m)からさらに2000mも高い山が連なっている。南アルプスだ。これを見るには、自家用車では行けない。奈良田の集落で自家用車はストップで、この先はバスかタクシーになる。その不便さが南アルプスを南アルプスたらしめている。やはり、ここは秘境なのだ。-2-では館内を探検。


車で行くには
 中央道甲府南インターを降りて、国道140号(笛吹ライン)、県道4号線経由とで富士橋 を渡り、国道52(富士川街道)経由で身延町まで約40分、大沢の交差点を右折して県道37号(南アルプス街道)を50分走ってやっと着く。山越えルートもあるが、悪路だったり、一般車は通行できない等、南アルプス街道のほうがいい。



奈良田温泉・白根館:含硫黄-ナトリウム-塩化物泉、49.8℃、約63ℓ/分(自然湧出)、pH 、蒸発残留物 mg/kg、成分総計 mg/kg、内湯男女各2、露天風呂男女各2。
・なお、本文と写真は予告なしに改訂することがありますことご了承ください。
・ 文章と画像の著作権は著者にあります。許可なくコピー・転載できません。

ブログの全体メニューに戻る(→Top page)
関連記事
.24 2014 温泉 comment0 trackback0

comment

post comment

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackback

trackbackURL:http://onsen6688.blog.fc2.com/tb.php/362-b67c8be5