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長湯温泉・郷の湯旅館-5-

郷の湯の館主は地球大好き人間、そこで地質博物展示室を併設。温泉の郷だけでなくここは水の郷、納池公園を散策。

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第85章 長湯温泉・郷の湯旅館-5-
Chapter 85 section 5, Ooita prefecture, Nagayu onsen, Satonoyu ryokan -5-
English information: Satonoyu ryokan

85.9 地質博物館(おおいたの大昔) (Geological museum room)

 部屋の宿案内に郷の湯旅館には地質博物館(おおいたの大昔)が併設されている、と書かれている。そこで館主にお尋ねしたら、開館時間外でどうも改造中のようだったが、わざわざ案内していただいた。博物館という感じではなく小さな展示室だが館主の趣味が個性的です。きっと地球大好き人間です。

 館内に置かれていた雑誌の中には「大分地質学会誌」や地域の歴史ノートなどがあって、興味深く読ませていただいた。館主は、たぶん大分地質学会の会員で、温泉の魅力と謎にとりつかれた理論派かつ実践派の湯守です。

・ 温泉のできるメカニズムを、この長湯で具体的に説明した図。
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 大船山と長湯温泉を包丁で縦にスパッと切った断面図です。大船山に降った雨が地下に浸透し、地下のマグマからの熱とお湯とが混じって地下に「温泉滞留層」ができ、水を通さない岩盤のあたりで地上に湧いてくるのが長湯、という説明、これはわかりやすい。館主はもしかしたら地下探検家かもしれない。

・ 濃厚温泉がパイプの中で固まる様子、3ヶ月と書いてあるから、これはメンテナンスが大変だ。
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・ 温泉の岩のサンプルがたくさん置かれている。目に入ったのは、秋田県小坂町の奥奥八九郎温泉、和歌山県の入之波温泉。
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・ 尾平鉱山のサンプル石。そういえばワタクシ、遠い昔に尾平鉱山近くの山道で水晶残骸を拾ったことがあります。
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・ 阿蘇火砕流の堆積サンプル。阿蘇山は大昔の大噴火で火砕流が長湯あたりまでも達したことがわかっている。恐るべし。

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85.10 納池公園 (Noike water park)

 最後は紀行です。郷の湯の近くに納池(のいけ)公園がある。1日に7500トンの湧水が出ているという。古くから憩いの場として利用されていた。火山は水がすぐに地下に浸透してしまうので、川がない代わりに麓では湧水が多く見られる。

・ 公園のあらましが書かれている。
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・ ものすごい巨木が二本、神社には二本の杉が定番だ。鳥居と比べて巨大さがわかる。
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・ 力強い男らしい生命力のある巨木。まだまだ一千年くらいは生きそうな勢い。
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・ 湧水は川となって流れる。
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・ このすぐ上流が水源。
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・ 対岸に渡る石ステップ。
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・ 本来ならわさびが栽培できそうな清流。小さなスペースでもやしの栽培がされていた。
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・ 水源の一つ、白い砂の左が水源。
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 納池公園は九重山に沢山ある湧水の一つ。これが温泉だったら、ものすごい大温泉地になっていただろうな。

 さて、最後に郷の湯を総括しましょう。長湯温泉は1200年前に開湯されたというが、弥生時代の遺跡があることからそれ以上前から人々はこの温泉を自然に利用していたようだ。

 二酸化炭素は低温ではまだ水に溶けているが、温度が高いとすぐに蒸発してしまう。郷の湯の炭酸水素イオンは2760 mg/kg、遊離二酸化炭素は792 mg/kgで相当濃いが、泡はつかない。この後紹介する七里田温泉などは低温だからラムネ状態になる。

 館主はこの温泉と地域と地球に限りない愛情を持たれている。それをお客と共有したいという心意気が伝わって来る。旅館部と湯治部があり、今回は湯治部に泊まりました。にしては料金は1万円強で少々割高かもしれない。湯治宿は素泊まり4000円、まかないがあれば7000円というのが勝手な希望です。

 インフラとサービスを整備すればお客は飛躍的に増えると思いますが、館主はそうはしないという哲学があります。そのため、メジャー道には入らずに温泉フリークのための宿になっています。ワタクシ的には、ここの経営資源は相当なものなので、許されていろいろ整備すれば一級秘湯になると思います。

 次は超炭酸濃度・泡ぶくの七里田温泉です。


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郷の湯旅館:マグネシウム・ナトリウム・炭酸水素塩泉、127ℓ/分(地下200mから自噴)、51℃、pH8.5、成分総計5573mg/kg、内湯が男女各1、貸切1。

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