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高湯温泉・安達屋-1-

福島県高湯温泉は泉質と豊富な湯量を誇るお気に入りである。安達屋の館内はモダン秘湯のテイスト、お湯は間違いないから期待が膨らむ。
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第101章 高湯温泉・安達屋-1-
Chapter 101, section 1, Fukushima prefecture Takayu onsen Adachiya -1-
Japanese information: 安達屋
English information: Takayu onsen Adachiya
2015.11.4-5

101.1 はじめに (Opening remarks)

 フランス(エクス・アン・プロバンス)スロベニア(ブレッド湖)では大きな期待と裏腹に少しがっかりしてしまった。海外の温泉に日本のそれを求めても歴史的文化的背景が違いすぎる。

 日本の温泉は火山国固有の硫黄の濁り湯が象徴的だ。それが恋しくなってお気に入りの高湯温泉へ。これまで吾妻屋(初回再訪)、ひげの家共同温泉(あったか湯)を訪ねた。これらの温泉の丁度真ん中に位置するのが安達屋、格式も高そうだ。長細くて大きな露天風呂が有名だ。

 秋は紅葉。白い濁り湯と紅葉の赤が映えるに違いない、と勝手な想像を巡らせる。ワタクシ秋は自由なはだったがそれなりに制約があって11月になった。少し遅いかもしれない。


101.2 館内 (State of the hotels on-site)

・ どっしりした門構えは高湯の他の旅館と少し違うようだ。
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・ 重厚な感じと秘湯っぽさが出ている。
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・ 左で炎が燃えている。
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・ 谷川の清水を引いた飲み水。この紅葉、最初は造花だと思った。
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・ いや本物でした。たぶん敷地内の紅葉を採ってきたもの。
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・ ロビーの特徴は照明、全てを照らすのではなく、しっぽりと照明されている。
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・ 帳場は左手、この巨大な岩がすごい。この宿、本気です。
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・ 元禄16年の高湯温泉のおふれがあった。漢文なのでよくわからないが。
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 内容は温泉街では騒いではだめ、喧嘩もだめ、キャバクラの営業もだめ、ということが書かれているようだ。高湯温泉は温泉街が全くないことで有名。

 半世紀前頃、日本が急いで経済成長している時、温泉でどんちゃんやるか映画くらいしか娯楽がなかった。高湯はこれらの享楽を一切排除してきた。

 これは矜恃というもの。高湯は温泉の実力がトップクラスでお湯には自信がある。温泉とは何か、軸がぶれずに守ってきたことが素晴らしい。

・ 右手は落ち着いたくつろぎ処。
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・ 囲炉裏で炭が燃えている。
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・ チェッックインしながらここで抹茶をいただく。おいしいです。
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・ 奥には暖炉スペースもある。
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・ やはり薪が燃えている。
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・ これは展示物。
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・ 照明がいい。置物も机も。
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 この空間は照明を工夫して落ち着いたモダン秘湯の雰囲気。この一角に目立たない場所に次の色紙があった。

・ 探検家・故植村直己さんの色紙、「北極犬橇」1980年だ。これは貴重だと思う。
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 植村さんは若い時は組織化された登山の下支えをしていたが、次第に単独行に傾斜していき、史上初の単独での五大陸最高峰登頂に成功された。1975年には史上初の単独での北極点到達という偉業を達成された。犬ぞりを使ってである。1984年2月にマッキンリーで消息を絶たれたから、その前である。

 「探検家になるために必要な資質はなんですか?」という質問に対して、植村さんは「臆病者であることです。」と答えている。また次のような名言もある。

 「出発するとすぐ、帰ることばかり考えるんですよね。毎日先に進みながら、いかにして先に進むかじゃなくて、いかにして引き返すかっていうことばかり考えてるんです。それがある一定のところまで進むと、もう引き返しのきかない状況までくるわけです。そこで初めて、先に進むことだけしか考えなくなるんです。」

 ついでながら、安達屋は槇有恒さんと懇意だったそうだ。槇氏は日本人として初の8000メートル級のマナスル登頂に成功された方。

話を戻しましょう。

・ 館内の様子。
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・ 部屋は広めでしかも東側に窓があった。福島市方面が見えて、その夜景や日の出が見える。
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・ 目の前には真っ赤な紅葉。
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 安達屋は部屋数が多分17室で少し大きめの宿。お聞きすると、平日でも結構埋まっているという。実力派なのだ。それは、次回以降の温泉で明らかになる。

・ 高湯温泉安達屋:湯花沢3,5,6番合併、酸性—含硫黄—カルシウム・アルミニウムー硫酸塩温泉(硫化水素型)、43.7度、pH=2.7、蒸発残留物1049mg/l、成分総計1150mg/l、内湯男女各1、家族風呂1、露天2、貸切露天2。

-2-は内湯を紹介。(Continue to next report)
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