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171用井温泉寿荘

四万十川支流に寄り添う文字通り一軒家の秘湯。テラスの真下を川が流れ、季節によっては蛍も舞う。お湯は鉱泉で沸かして入る。

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第171章 高知県 四万十川と用井温泉寿荘
Kochi prefecture Mochii -onsen Kotobukisou
Japanese information:用井温泉 寿荘
2022.5.27-28

171.1 はじめに

 全国の湯めぐりといっても四国が抜けてました。四国と言えば道後温泉、でもメインの大温泉はパスして、四万十川と仁淀川を訪ねました。

 今回は温泉もさることながら清流めぐりも、かねてからの目標です。コースは四万十川を河口から上流に上り、四国のど真ん中の仁淀川を向かい、徳島県の祖谷渓谷へ抜けるコース。

 季節は5月末、これは、蛍が舞い始め梅雨前を狙って決めたもの。梅雨に入る前で蛍を見ることができる確率は高いはず。

 手始めは四万十川中流域の用井温泉寿荘を目指しました。元営林署保養施設の一軒家。

171.2 四万十川

 今回の四国漫遊の目的は四万十川と仁淀川です。四万十川はダムがない清流としてつとに有名。その象徴が沈下橋。

 河口から 佐田沈下橋、三里沈下橋、高瀬、勝間と続位、上流に向かうについれ川幅はゆるやかに狭まっていく。写真でどうぞ。
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 当日は残念な小雨混じり、でもカラッとした快晴よりも、なんだか日本風という気もする。しっとりするからだろう。

 お伝えしたいのは車で行く方に。この左岸を走る441号線は対向車がすれ違えないほど狭いところもある。ので、混雑時期には待ち時間が発生するほどだそうです。

 さて、日本はとにかく川が多い!こんな国は世界中であまりない。プレートの移動でせり上がったのが日本列島で、せりあがったところは山、そこに潤沢な雨が降る。

 とすると、いたるところに川ができる。まだ大きな橋を作る技術が未熟だった時代には、川の向こうとこちらはほとんど隔離されていた。唯一つなぐのが橋だった。

 ところが、大雨で濁流になれば、押し寄せる流木などが橋を壊すから橋はひとたまりもない。そこで、欄干をなくして、大雨が来れば「濁流さんどうぞ橋の上を通ってくださいな」というのが沈下橋。

 まったく人生論のような哲学だ。制御不能な自然には逆らわない。逆らわずに自分の都合を押し付けずに共存する。(自然摂理に反して自分の都合を押し付ける国家が増えているのは残念だ。そんな国が生き延びた例はない。)

 ただし、共存しても欄干がないから不注意すると川に落ちる、人が死ぬより橋の保全が大事であるから、欄干足の沈下橋となった。結果としての思い切りが立派ですね。

171.3 テラスと温泉

・宿の佇まいがこんな具合、周りが山だらけだから確かに、元は営林署の施設と言われれば納得してしまう。
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 苔むした屋根と杉の木が法師温泉長寿荘に似ている。名前も両方とも「寿荘」だし。

・眼下を四万十川の支流(藤ノ川川)が流れている。そこにテラスをせり出しているのが今風。
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 天気が良ければここで食事!のはずであったが、小雨で断念。挙げ句の果てに蛍さんもいらっしゃらなかった。「前日は来てくださったのに」とは女将さんの慰め。

 ほたるはとても残念だったが、またの機会にしましょう。次にくる動機を残しておいた方が心地よいから。

・温泉は一つ、上流の鉱泉の源泉を沸かして入る。沸かし方を教えてもらい、適時楽しむ次第。外の景色が素晴らしい。
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 頭の中から「営林署」という言葉が離れないくらい、森の中、川の横、周りには何もない。おっと忘れていました。サワガニさん。
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171.4 食事

・食事はとてもシンプル。ほとんど女将さん一人で切り盛りされているから、土地の素材が並ぶ。
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・特筆はテナガエビである。パリッと揚げていただき、丸ごと頬張る、振られた塩が絶品。
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171.5 おわりに

 寿荘の女将さんは名物女将さんです。一人で切り盛りしお話上手。親しく懇談すると、
・女将さん「お客さん、ここをどこで知りましたか?」
・ワタクシ「いや、有名でしょう!」
・女将さん「実は先週、この本が送られてきました(見たでしょう?)」
・ワタクシ「表紙が藤七温泉ですか・・、ムム!、著者のこのお姿、どこかで見たかような」(ページをめくると、出てくる出てくる、素敵なお嬢さん。)
・ワタクシ「この方のブログ、温泉世界では有名人ですよ。一度だけお会いしたことがあります」
・女将さん「やっぱり・・」という笑顔。
という具合に話は盛り上がりました。

 全く別のことでもう一つ気づいいたことは、四万十川は曲がりくねっていること。地図で河口から上流になぞっていくと山に向かった後、海岸に戻り、また山に向かう。四国は複雑な山国だった。

 それから、四万十楽舎でカヌーを体験するつもりだったのに小雨で断念。これはまた他で体験することにします。


次回は四国清流めぐりです。(Continue to next report)
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