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余談82 小値賀島・日月庵

小値賀島とは?アレックス・カー監修で立ち上げた古民家ハウスが点在する。暮らして街を発見するための宿。
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余談82 小値賀島・日月庵

 小値賀島(おじかじま)は古くは遣唐使船が国内で最後に立ち寄ったところで、産業は漁業だった。昔は鯨とアワビだ。今は観光に力を入れている。

古民家ステイとは

 東洋文化研究者のアレックス・カー氏のプロディースによる。四国の祖谷渓谷に「篪庵(ちいおり)」という前例があり、ここは成功していた。

 カー氏は野崎島の旧野首天主堂を見出し、遺産として残す提言をされた。それとともに、基地となる小値賀に宿泊施設も必要と考え、町の方々の理解・賛同・協力で古民家ステイが始まった。

 床暖房や空調は完備し、お風呂も檜風呂で香り良し。古民家というのは、昔のままではなく、海外の観光客が来ても快適に暮らせるようにホテル的なセンスで改造されている。

 今風に言うと和モダンです。古民家ステイは島内に6軒あり。1名から6名まで宿泊できる。一棟丸貸しです。

 小値賀港ターミナル内にある「おじかアイランドツアー」受付で管理している。港に着いたら、まずここに行く。

 チェックインは14時だが、港到着後に今回は野崎島を往復し、その間、荷物は預かっていただけた。係りの方が宿に案内していただき、説明を受けます。

 留意点は浴衣や歯ブラシなどは持参ということ。キッチンはIHヒーターで一通りの調理はできるし、街中の飲食店に出向いてもいい、近いから。

日月庵

・ 港町の簡略図はこちら。20分もあれば一周できそうだ。日月庵は中央の港の左端に隣接している。
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・ 黒塗りでシックになっている。昔の街並みが色濃く残る漁港町と調和している。右手が「日月庵」、お隣接のお隣が「鮑集」、もう一件(先小路)も近くにある。
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・ 目の前が漁港になっていて、昔はここで鯨が解体されていたという。
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・ 中は大広間があって、いかにも古民家のテイストがいい。家具もおしゃれだ。2枚
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・ 寝室は隣の和室にある。静かだ。
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・ お風呂は檜風呂、いい感じ(温泉ではない)。
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 便利な場所の古民家がよくあったものだ。町役場の方が努力されたに違いない。この後、紹介する散策で町役場の前を通りました。

 役場は遅くまで明かりがついている、と言われていた。頑張り屋さんの職員さんが大ゼオいるに違いない。

笛吹郷の散策

 小値賀港のある地域を笛吹郷という。実は今回、初めての試みで地元高校生3人による街案内をしていただけることになった。

・街案内の地図がこちらだ。小さいくて見えにくいが、点線が今回の紹介コースだ。行き先は隠れた名所ばかりで、自分では気がつかないところ。
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 この案内事業は、地元のよさを自らが見直し・発見し、それを観光客に紹介する事業だ。3人の方は、なんと皆さんかわいらしい女生徒だった。

 皆さん素敵でした、そして気づいていない、その素敵さに。1回目なので自信がない、それが素直に現れている。ドラマの世界は虚構だけれど、こちらは生身の本物だ!!良かったです!!!!

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 イマドキは女性が意思を持って活躍する時代だ。今回は、初めてということで、サポート役の元気のいい先生(男性)が広報班で同行されました。(時々、つっ込んでいただいたり、教えていただいたりでお礼申し上げます)

 散策でクイズがたくさん出ます。これに答える趣向、これはブラタモリだ。タモリになったつもりで回答していくのが楽しかった。皆さんに感謝!!

 二つ教えてもらったことをここで紹介します。

(1)小値賀島の街に信号はいくつあるでしょうか?

 答えはひとつ、笛吹郷の中央にひとつあります。なぜか?島の子供達が本土に行った時に、事故に遭わないように(必要がないのに)信号教育!のために作ったそうです。なるほど!ナットクです!!

(2)二つ目、案内していただいた高校生の高校の人数は?

 答えは二十数名でした。びっくり!想像よりは少ない!!

 ワタクシのつっこみは「では先生の数は?」

 答えは十数名でした。高校は県立ですので県から派遣された先生方です、一度で何年かおられるそうです、もちろん皆さん小値賀島のファンになります。長崎県の先生方、羨ましい!!!

 こんな充実した教育環境、世界で日本以外にあるのでしょうか?本当に心温まるクイズでした、ありがとうございました!

おわりに

アレックス・カー氏は次のように述べています。
「どことなく「神秘的」。島に訪れたらすぐに好きになりました。新しい旅を創り出すには、ありのままの風景とやる気のある地元の人々が不可欠です。小値賀にはその両方があります。
2007年、小値賀町のみなさんと手を携え、今まで誰も試みていない新しい旅のスタイルに取り組み、島の活性化を図りたいという冒険的な企画に踏み出しました。
それは、古い民家に現代的な工夫を加えて改装し、昔の暮らしを尊敬しながら、今の視点で世界の人を魅了できる、美しく快適な姿を取り戻すことから始まりました。専門家に加え、地元の大工、左官職人など、すばらしい技術を持った多くの人が協力しあって進みました。
おもてなしに関しても、今までの観光地のスタイルとは異なる、新しい形のステイ、新しい形のおもてなしを考えました。
そうして生まれた小値賀の「新しい旅」。とてもうれしく思っています。
フランスのプロヴァンスやイタリアのトスカーナ、これら何気ない田舎の美しさに惹かれ、世界の人々が訪れています。
小値賀には、そういった場所に負けない、心温まる「なんでもない魅力」があります。田舎の家、田園、港の舟場、ちょっとした納屋、会話が聞こえてくる路地。そういうところを歩くだけでほっとします。日常を離れ、じっくり小値賀へ遊びに来てください。」

 この通りでした!カー氏は日本人より日本愛のある方、それゆえ、日本の政策にもどかしさを感じ、いろいろな提言をされている。例えば、観光地から看板をなくそう、電信柱を地中化しよう、など当然のことばかり。グローバルな視野だ。


次回は福島県新野地温泉相模屋旅館(再訪)です。
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小値賀島日月庵

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.22 2022 未分類 comment0 trackback0

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